水彩絵の具・印刷インクは透過光 

  水彩絵の具・印刷インクは透過光

(光の屈折と反射)
 物の表面を全(白)色で照射した場合、
1、ガラスなど全(鏡面)反射するものもありますが、
2、普通は特定の色を選別して反射します(表面色)。
3、反射しないで表面から中に入った光のうち、一部はエネルギーを失い(吸収)されてしまいます。
4、物質(フィルター)層を通過して裏面に出たのが(透過光)です。
 と言うのが一般的な説明です。

 これらは、同時に起こって居ます、波長や進入角度によっても異なり、実際の状態の解明は、かなり複雑です。
 (黄色のセロハン)は、表・裏どちらから見ても黄色です。用紙や幕面で表裏の色が違って見えるものは稀です。
 表面色(金属や一般物など不透明で硬い表面のもの)は、表面のごく浅い層(ミクロン程度)で(屈折を繰返して表面に出る)反射の仕方です。
 表面から深く潜る(例えば1/100ミリ程度以上)色光が、透過光です(漆など深みのある色)。

 (絵の具や印刷インクは透過光)
 オヤッ?と思ったでしょうが‥、絵の具や印刷のインクは透過光を利用して色を決め、反射で白く見える用紙との対比で文字や図形をみています。
 片面印刷で見てみましょう
1、表面に印刷されたインクは、色を選別するフィルターです。
2、一部は反射して表面色になるが、他の色も反射するから、色差は大きくないでしょう
3、色インクがフィルターとして働き(選別された透過光)は、底面の白紙で(反射)され、表面に向かう
4、再度、(フィルター層を通って選別)されてから表面に出る。
 従って、表面色の反射より、(透過フィルターによる色選別が強力)に効いている、と思われます。
 (絵の具やインク)は透過型なので、白い(画)用紙を使う。両面用紙はとくに厚くなっています(薄い紙ではインクの裏写りがする)。 黒い用紙や物に描いても殆ど色は見えません。
 ペイントは(反射光型)なので重ね塗りができる(ガーニッシュ絵の具はOK)。