25、波長が連続変化する


 * 波長が連続変化する

 ≪ 「光の電磁波は波長を持たない・・」?、これまでと全く違う説明に、(面食らった)人が多いようですが・・、 (熱擾乱光・色温度)の話は、別に新しい話ではありません。
 これまで、電磁波は固定波長と思っている人が多いのですが、第1図(左上)は特殊な人工の無線電波の原理の話で、一般の光の話ではありません。
 これまでは(色温度の強度分布図を、波長別の縦棒の集まりと考えてきましたが・・、「熱擾乱光は自身の波長(周波数)を、短波長→長波長(周波数で高から低に)連続的に変えながら消長するモノ」に改めて下さい、従って色温度の強度分布図は、グラフを横長に走る線の(積み重なった)集まりと考えて欲しいのです ≫

(単一波は存在しない)
 「色彩入門書」の初めに、(昨日・一昨日の)三原色帯域(スペクトル)図と「電磁波の波長域の説明」があり(少し詳しいとき(第1図)のような矢羽根で(電磁波の構造)が示されます。 大抵は図面だけで、詳細な説明はナク (何のコトだか?)よく分かりません。
 ←(この矢羽根の図は、無線通信用の単一(電)波(※)の(構造原理の概念)を示したもので、「光の説明」には不適切なものです。
 ※ ←(簡単に言うと)単一正弦波は、通信用などに人が作り出したモノで、自然には全く存在しナイモノです。
  ← 自然(太陽)の光は、広範な(横への波長分布強度)で、特定の波長を持たないので(従来のような(縦型の分布は有りません)

(三原色光も存在しない)
 三原色として[ 赤色(600〜800nm)、緑色(600〜500nm)、青色(500〜400nm)]範囲などと言いますが、このような帯域光はには存在せず、実際に抽出することは出来ません。

(原子模型)
 右側列の図は、高校物理の参考書から(借用)したものですが、(第1図)は、(水素原子の模型)で「+1荷の原子核の周りを、-1荷の電子1コが(人工衛星のように)飛び廻っているとの説明です。
 ←(原子核のの電荷数と電子の個数は、原子番号の数です)

(電子の軌道とエネルギーレベル)
 電子の軌道の高さ(半径)は、予め何段かエネルギ(準位)で決まっていて(通常は軌道中心側から2コ、4コ、8コ、8コ・・になっています) ←(人工衛星も重量や速度高度などで軌道の高さはある程度決まります)

(電子の回転周期)
電子は、自身が高速回転をしながら、前記の軌道を周回をします(3図は、電子の自転4回で軌道を1周した図です) ←(自転周期の整数(N)倍と公転周期が一致したとき(調波関係で)共振して光ります)

(熱擾乱光)
 いま、ある原子に、外部から強力な(熱エネルギーや電磁的な力)が加えられると、最外周の電子が外力で煽られ旋回が強くなり、本来の軌道を外れて、上位の軌道に飛び出します(この時の波長が(2-300nm)です。
 軌道を外れた電子は、(外部ヘの電磁放射でエネルギーを放出)して、次第に旋回速速度が遅くなり順次(長波長に)なって行きます。

(共振波長周期で光る)
 ←(最初は旋回速度が速く軌道公転周期の何(N)倍かの速度ですが次第に遅くなり、丁度(N-1)(N-2)(n-3)・・倍の時、共振関係になって強く光ります。
 ← 太陽光でも、全体的には連続に見えますが、詳細に見ると数多くの輝線が並んでいます。

(スペクトル波長)
 上位軌道で、エネルギを使い果たし(N=1)になると(それ以上は下がれないので)その時は、旋回速度を保ったまま、エネルギー消費を続けて、元の軌道のレベルに下がった時点で軌道復帰します、この時の一定波長の光が(特定のピークスペクトル光と思われます)

 従ってどの光も、初め(200nm)辺りから光り出して、次第に強くなりやがてピークレベルになり、そのあとは自然減衰型にレベル低下します。波長は長波長側へ(低周波数なら下がる)一方です。
 光は、発生から減衰消滅まで、長短時間ですが(200nm)辺りから超長波側へ一方的に流れるように変化して行き、特定の波長で止まることはありません。