補助番地方式 


 補助番地方式
 昨日の話しは、人の目はレーダー画像方式でデータを集める話しでした。この時(補助番地方式によって)白黒データがキレイなモノクロ(諧調)写真になる、と話しました。

 (補助番地方式)
 下の第①図を見て下さい。 一つの画素範囲をさらに(1〜9)番地に分割して感光の有無を調べます(例えば、1番地は(1−5)が感光、2番地は(2−9と2−5)が感光しているのですが、
 最初の掃引では、(0−9、1−9、2−9、・・・)と補助番地(9)ノミに着目して、0〜9番地を調べます、
 次の掃引では、(0−8、1−8、2−8、・・・)と補助番地(8)ノミに着目して、0〜9番地を調べて行きます。
 最初の掃引では、上図のように(網目を通した)粗い画像しか得られませんが、掃引回数を重ねると、画像は次第に濃く詳しくなってきます。
 実際のデータ収集では、探査用のパルス発信(中心)位置を移動することで、画素内の位置変更が出来ます。

 (データの圧縮)
 非常に広い明暗の範囲を(詳しく・容易に)扱うために、(対数圧縮型や、主副尺)のデータ方式が採用されました。
 錐体センサーの先端は漏斗(円錐)状なので、これに水を貯めると(最初の先端部でのレベル上昇は早いが、次第に上昇は遅くなり・・、蓄積量に対してデータ目盛上昇は、対数圧縮された形になります。

 (錐体センサーの構造)
 (上右①図は、原理説明のため纏めて描きましたが、実際の錐体センサーは(L.M.S)と長さが違う3種類です。(首のすぐ下が感光部、尾部先端が計量用の漏斗部)
 センサーは、首の所がレンズ(プリズム)なので、外からの光は(波長が短い程大きく曲がって)首に近い(Sセンサー)の壁面を照らし、長波長(赤色)光は(Lセンサー)の奥まで届きます。
 光りが入射すると壁面が感光し、錐体センサーの先端に(感光物質が)順次溜まります。

 (Lセンサー)
 長波長の赤色光は(右上がり分布)で、Lセンサーの右端部分に溜まります。 赤色光が強いと指示レベル(水位面が上昇し)は、{黄色方向に移動}します。 ← 赤色光は強くなると黄色く見える(右下図、3色光の実験)

 (Mセンサー)
 可視光範囲の(赤.緑.青)光いづれにも感度が有るので、光の強さで{緑から青色へ}と変化します

 (Sセンサー)
 Sセンサーは(数が少なく)直接色を作るのではナク、(波長域も、青色範囲で)、青色光を持つ太陽の有無(つまり昼夜の判断)をしている、と思われます。
 光が弱いときは{青暗い背景色}ですが、強くなると{飽和して白背景}に変化する、スイッチの作用をすると思われます。 ←(13日第①図)

 (センサーのレベル表示)
 各センサーは、(掃引毎)に、前回のデータを(一定の比率で(10回の移動平均なら(1/10)ずつを)減衰させ乍ら、新しいデータを受け容れて、毎回「移動平均値を再計算」して行きます。
 だから、各センサーの指示レベルは、常に(最新の偏差値)を表わしています。

 (センサーの発光)
 いま、センサーに溜まった(感光物質が光を反射する)なら、(屈折経路に合致した波長光=色)だけが前方に返って光ります。
 つまり(センサー指示値の画面)が網膜に作られるコトになり、私達は、実際にはこちらの画面を見ているのです。 ← センサーが見た外界の景色を見ることは出来ません)