色の濃度
旧色彩は(誤りの加減法混色)を押し付けて、色彩学を破滅に導きました。 色は、光の状態の判定結果です。 混色による光の状態変化を少し追いかけて見ましょう
(色立方体と光ベクトル)
色立方体は(本来はLMSデータの直交配置)でしたが、基点(0.0.0)から色までの位置関係は、その色自体のベクトル(強さや方向)を表しています。 そこで、二色光の混合は「2つのベクトルの和」を求めることになるのです。
各色光(A・B)は、夫々を直交成分(Al.Am.As)(Bl.Bm.Bs)を、成分別に加算を行うのです。
*1 (色光の合成加算)
いま、赤と緑光の等量加算をすると
色 L M S 数量
赤 1 −1 −1 A
緑 −1 1 −1 A
――――――――――――――― 光の強さは2Aで2倍、ですが
計 0 0 −2 2A 色はSが(−2)/2=(−1)S、(黄色で強度1)です
*2 (同一色光の加算)
次に、赤と赤を等量加算をすると
色 L M S 数量
赤 1 −1 −1 A
赤 1 −1 −1 A
――――――――――――――― 光の強さは2Aで2倍、ですが
計 2 −2 −2 2A 色は、赤色ですが強度が2倍です
(色の強さ)
旧(現代)色彩学(加法混色)では、色相の変化(赤・緑→黄色)(赤・赤→赤)を見るだけで、光の強度を全く見なかった、・・のですが
今回、光りの強度はどちらも(2)で同じすが、*1の黄色の強さは(1)で、*2の赤色の強さは(2)です。
← (光を物理的に見ると、光の総量はどちらも2倍だが、*1は、帯域が拡がりますがレベルは(2より低く)なります。 *2は、帯域は同じでレベルは2倍になります。
← これまで、赤い色や光が強いと白く見え、弱いと暗く(黒く)なるので(色相変化)としてきましたが・・、*2の場合も(元の色と2倍光が同色)とするのは(?)です。
(色の純度と帯域幅)
色空間の色方向は、立体放射状に拡がるモノでした。 いまこの(均等放射の色立体)を回転させ、遠方から眺めると、或る色の強度は、正面方向の色が最も強く、回転角度のコサイン(cos)で変化をします、 ← (正面色を中心に、周り(半球範囲)の色すべて)が加勢する)。
色特性を持たない(均等光の色分布(前記の状態)を、(色の純度を基準値(1)とします。
(光の強度と帯域)
(第3図)は、光の波長と強度の図で、赤や緑光,(赤・緑2光の和)と(2倍赤光)の分布を示しています。
いま、赤や緑に着目して円筒を回転すると色のレベルは図のように(cos)変化をします。
この状態の色の強度を(1)とすると、として、{ 色の強度=色レベル*帯域幅 }とします。
* 赤2倍色のばあい、色の強さを2倍で帯域幅は同じ
* (赤+緑) 〃 、黄色の強さ1で、帯域は2倍弱です。
∴ つまり、同じ色相(黄色)であっても帯域幅の異なるものがあり、・・
同じ色相 でも、 色の強よさ(色度)の違いがある。 とします。
これは、(KMS)など以外に光りを規定する要素がある・・・ということです。