三原色に縛られない 


 三原色に縛られない
 これまでの話で、私たちの「視覚システム(目・神経・頭脳など)・・」各部分がどのように働き、どんな処理がされているのか・・、結果として(何をどのように)出力しようか・・ 、と言うことです。
(目の映像は誰も見えない)
  私達は、目前の景色や画像を見るとき・・、目のレンズが、見たとおりの(画像や色を)寸分の違い もなく (時間差もなく) 見ている・・ と思っています 「ワシがこの目で、確かめた・・」 などとと、言いますが・・ 、実際には、誰も、目が見た画像を直接見ることは出来ないのです。
 目のレンズを通した光は網膜に導かれ、ソコに分布する ( 棹体・錐体センサーでキャッチされて信号となり、神経で頭脳に送られ、情報の処理 (分解・解析・処置・整理・・)が行われ、最終的に利用しやすい「カラー画像」に変換されて返されます。
 (三原色は元から存在する)
 これまでの私達は (目が直接物を見ている・・)、と考えたので、(色や形が見えたとき)は、そこに「光や色(材料)があった筈・・」だと、考えるのです。 ← (視覚システムの(入出力)や(時間差)がある、なんて・・(真っ平)・全く考えていなかったのです。
 これまでの色彩感は(、色の原因を(色素)による・・と決め付けていたので ・・) → 光や色料があれば、それは(直ちに色であり・・) 、(色素の多少や配分比率で、色 (色相や明度など・・)は異なるが、・・
  「三つの原色 (色素) がそのまま (見たとおりの強度で) そこに存在していた、 から色が見える・・のでした。
 (三原色の縛り)
 以上のように、従来の色彩学や色彩感では 、目(のセンサー の感度)がそのまま (色になる) 、としていたので、・・  センサーの入力には、そのまま (色を作る材料))  ←(三原色を)、求めることになりました。
 (システムの入出力)
 システムへの入力は、光の強さや波長分布・・その他 (出来るだけ多くの情報を集めたい)ですが(4つのセンサーが、光を受けて処理をする) 構造的な縛りがあって、実際に出来る項目は限られています。
 一方の、システムの出力は、いろいろ集められた情報や解析処理の結果など・・多くの情報を、どのように見せれば分かり易いか・・ と、(入力に縛られない)出力方法を)、考える、ことになります。
 ← (従来の三原色は、黒を基点に (赤・緑・青) の三方向に(0〜→色の強さ)と限られたものでした)
 (三原色の出力)
 視覚システムからの膨大な出力を、どのように受け取り、表現をするか?・・ 、ということから、色の配置を3次元化 (直交3軸) して,(伝送データの情報量の縮少(※)を図って) 色データの出力をしました。
  色の配置を、三次元の模式データで表しますが・・実際の色画面や立体模型が存在するとは限りません、システムに集まっているデータのネットの構造から、三次元の立体的な色配置を考える・・、ということです。
 ※ 現在実用的な色の数は、(24ビットフラグで、1677万色)程度とされています。