センサー感度と色 


 センサー感度と色
(色光の波長帯域)
 上の図は、LMSセンサーの感度特性と太陽光の波長分布図です。
 色別の波長範囲は、青色(400〜500nm)、緑色(500〜600nm)、赤色(600〜と見られます。
 青色域はS感度とLM感度の交点辺りまで、交点より右側がM感度にL感度が被っています(不変色相 573nm 黄色が、緑と赤を分けています)
 下のグラフは、太陽光の分布ですが、帯域別の色光なら第2図の色温度を見て下さい(青1万度−左上がり、緑5千度−水平、橙3千度−右上がり)
、光が強くなると(グラフでは、色光の分布線が、下から上へ上ります)。
(青色)
 Sセンサーは(最も感度が高く)青色光が感度域(440nm)に掛かると、黒い夜空に青色が散りますが殆ど分りません → 更に光が強くなると、次第に色が濃く明瞭になります ←都会の夜空は(地上の反照で明るく青い)− 星が殆ど見えません。
 さらにレベルが上がると(LM)の重なった感度領域に掛かり、急速に白色に変化(青色に赤と緑が加算)した(白飽和)を起こします。(黒→青→白)の許容幅が、特に狭いようです(※)← どの色でも(白変化)をしますが・・色変化は緩やかです。
* 青色用の感度出力としては(S−M)レベル差を使用しています。←(詳細はこの後に説明)
* 青色の感度域は、可視光線範囲(〜380)を超えて短波長側にに広がっています。←(倍調波領域としてこの後に説明)
(※) 白飽和は、青が激しく、緑が次ぎ、赤は分らない程度なので、・・別の原因を考えます、 → センサーの総数は(青緑赤)で(1:3:6)なので、これが光量の蓄積許容量と考えます、
(赤色)
 赤色用の感度出力でも(L−M)の値を使用します。 この感度差方式は、実質的には、広く赤外領域に於ける光の分布状況を見ています。 ←これは、夜間の遠距離や熱線(危険動物)を探知するための能力と思われます。
 最高感度は575nm付近。緑の最高感度も540nmとすぐ近くで(黄色の不変色相)付近に・・集中しています(ブリュッケ図、2012.6.29 参照) ← 色の識別、原理に関わる所です
(緑色)
 太陽光の光分布は(緑色がピーク)で、赤・青の方向に広がっています。 Mセンサーの感度も(緑ピークで、左右に広がり、ほぼ同様の傾向です。
 可視光範囲の中央を占め、色別では緑色です。太陽光も地表での分布は緑色です。 ←(ここも詳細は後述します) ← 夫々の問題点は、この後説明します・・・

(3色画像の色分布)
 LMSセンサーの出力から、3枚の色別画像(青・緑・赤)が作られます。
 夫々のデータ分布は(+〜0〜−)の形で、直交3軸座標で夫々の色位置に配置されます。 普通は、極端に明るいデータや暗いデータは数が少なく、殆どが中間的なレベル分布をしています。 従って一般的に(全色が分布する画面データ)は、ほぼ球形(全色が完全に揃うと色立方体)になります。
(色軸の傾き)
 画面内の色分布は、絵の内容や(大きくは光源の種類)によって(例えば夕陽など)では、色の分布が偏り(色分布の形が崩れ)色立体の軸がズレます。
 色軸は、通常は3色合成の(白−黒)方向ですが、光分布に偏りがあると、その長径方向(この場合、黄色側に)に傾きます。
(色立体は、自分で基準(レベルや方向)を持たず長経の方向を、明暗軸(棹体)からのの基準レベルに合わせます)。
(色順応)
 ←(したがって黄色に見えた色も→明暗(白黒)に合わせる、・・他の色も黄色の偏りが消されます)。
 このように、光源の色分布に偏りが有る場合、3色画面のレベル調整によって、色の偏りが修正されるのです。 これを(色順応)と呼んでいます。