三原色(現代)の破綻 


 三原色論(現代)の破綻
 サテこれから、実際に(どのような色)があり、それらがどんな性質や規則を持ち、どんな配置となり、どう利用されて行くのか・・などを調べてみようと思うのですが、その前にゼヒお願いしたいことがあります。
 これまでにも、折に触れお話をしたように、これまでの色彩学は(色の本質)を取り違えて→(混迷の極)にあります(いまここで、ことの次第や良否を云々はしません)。
 なぜ(旧色彩学)が間違ったのか?・・足跡を見詰めて・・誤りは素直に正して行きたい、と考えるのです。
 昨日も触れましたが、観測された事象や新しい理論の展開が、これまでの経験や常識に合わないケースなども多々出てくることでしょう・・
 これまでのように・・疑問をワザと隠したり、議論のすり替えや、権威による(未消化の理論)の押し付けなど・・、今後はこのようなことのないように、疑問はハッキリと皆んなの(討議の場)に残して行くことにしましょう。
(三原色)
 中世以降の近代科学が、色彩の世界に入りましたが・・、これまでの経験的な事象と相容れない部分が多く、新しい物理派と旧色彩学との間の論争や対立が却って深まることになりました。
 その手始めが有名な(スペクトル分光実験←ニュートン1666)です。 この実験によってそれまでにもあった(三原色)論は確実視されることになり、→(単一光による原色)探しが行われましたが(これは結局、単一光は存在せず、可視光帯域の三分割(オストワルト)が提起されました ←現在も続いているのです)。
∴ 猶ここで注意して欲しいのは、太陽光のスペクトル観測からは(赤・緑・青)の色(3色の帯域)のように見える(連続変化ではない)、ということ(事実)です。
(光の三原色)
 三原色説は、グラスマンによって、基本的な原理は整理され、ほぼ完成された(*色の三色性、*色の連続性、*色等価性、*色加法性)ものです(1853)、 現在でも三原色説の最も大切な基本で、重要な柱になっています。
∴ ← ここでも注意して欲しいのは、言葉は(色の・・)となっていますが、これは全て(光)による実験・研究の成果で、(光の加法混色)が出されていますが・・次の(減法混色)の説明など(色料)については、(全くナイ)ことを見ておいて下さい。
(色の三原色)
 光の三原色は(ほぼ完璧)でしたが、印刷などの工業部門からは(光の三原色)は、扱い難く面倒だから・・三原色の色指定を外し(何色でも良い)ことにしたい
 ← ということで、色料の三原色(CMY)がネジ込まれ、色彩理論にも(色料は減法混色)が入れられましたが・・(実際には、黒(K)を加えないと暗い色が実現出来ない)ため、CMYK(と白紙)の5色が基本となり・・CMY(減法混色)は(完全に破綻)しています。
 ← ここにも、物量や現象が並存するとき、加えることはあるが、両者を重ねて(0=無、にはならない)というのは自然の原理・物理の鉄則です・・、ここを全く弁えず(加減の数字遊び)だけが出されたものですネ。