並列受信方式 


(遠距離と近距離)
 PPI方式で、遠距離を見たいときは、パルス幅を大きく(大電力)して、(エコー返り時間)がかかるので。繰り返し周期を長くします。
 一方、近距離では、出来るだけ(短時間の鋭いパルス)を数多く出して、分解能を高く精度を上げたい・・というジレンマがあります。
 蝙蝠は、洞窟内は(ピピピと)早いパルス、外に出ると(チョーンチョーンと)長い周期のパルスと、切り替えて使っているそうです。

(並列受信方式)
 これまでの一般のレーダーは、パルスを発信した地点(アンテナ)で、反射電波を待受ける方式でした。
 しかしこれでは(送受の切り替え)が面倒だし、何より画面の作成に長時間を要し、素早い対応が出来ません。
 そこで図のように、視野の周辺部にビッシリと受信器を並べて、みんなが同時に信号の受信を行います.
 集まった信号(夫々は1台ごとに,Aレーダーです)を、規則正しく順次並べることで、地図のような画面配置が得られます。
 この方式では、受信点を多く設置したため、伝送のための信号線が多く(水平分割数、1000程度とすると上下で2倍)なりますが、1画面の所要時間は劇的に改善されます。
 (気象レーダーでは、1画面に2〜数分、目の場合は1/30秒程度)