透過


X09  透過
(1)透過率(減衰度)
 前記のように、水面で屈折して新しい媒質を進行する光も、散乱を続け(次第に減少)し乍ら進んで行きます。
 減衰の程度は、媒質内を進行した距離(厚み)によって異なり(距離当たりの透過減衰率←%)で示されます。 この減衰率は、波長によって異なり、色特性を持つことになります(カラーフィルタ)。

(2)フィルター特性
 媒質(フィルター層)の厚みが多いほど、光の(エネルギー)強度は減りますが、特定周波数(=色)への集中度(色の純度)は高くなります。
 色の光は、一定の中心周波数とある程度の帯域幅をもった、電磁波の集団でした。
 太陽光や灯火など(熱擾乱型の)自然光では(可視光範囲より遥かに広い)周波数数帯域特性を持っています。

(3)人工(放電型)光
 中心周波数付近に集中して(鋭いピークレベル)を示すスペクトル光(レーザなど)もあります。
 新しい(放電型)光源の周波数特性は、たいてい複数個の鋭いピークを持って居ます(単峰もあるが)。放電条件に規制された(超狭帯域型)の光の集まりと思われます。
 光質(色)は一見スペクトルの(中間)のようですが、隣接帯域を持つ自然光と違い違和感を伴います(蛍光灯の白、ナトリュームランプの黄色など)

(4)透明感
 透過光は、媒質内での(散乱・透過の繰返しで)基本波成分が多く(倍調波を含まず)←後述・色の純度が高く、進路も整流された光(※)、のようです。
 透過光は(暗く落ち着いて・透明・さわやか・やや冷たい)感じがします。視認性が良い(遠距離・色に濁りが無い)ので(夜間の標識灯)に使用されます。
 ネオンサインやステンドグラスなども、この光質やフィルター性能によるものです。 

(※)ガラス面や宝石結晶などでは、屈折率の関係で光が閉込められます、多くの光が内部を巡る内に、一定の条件(周波数や進路)に適合した光のみが選ばれ・外部へ出ることが出来ます。(倍調波を持たない)
 信号灯の光は(着色レンズで透過され)中の電球よりも遠くへ届きます(拡散度)。