「新色彩光学」の開講にあたって

「新色彩光学」の開講にあたって

 北関東・東北地方の未曾有の大震災・原発の事故まで加わって大きな被害をもたらしました。 あれから半年、亡くなられた方々のご冥福を祈るとともに、被災者の一日も早い回復(健康・生活・環境・・)を願って止みません(復旧の遅さ・モドカシイ)。
 震災被害に(慌てふためき筆を置いた)ような形の本講でしたが・・、この休憩時間に、これまでの講義(自分)を、じっくりと振り返って見る機会になりました。 

 ・・そこで (ハタ!!) と気付いたことは・・ これまでの自分が(大変重大なミス)を犯していたことです。
 「色」は、「光でも物でもない」・・と唱えながら、実際には「殆ど光に傾斜・埋没」しかけていたようです。  近代の色彩学は、ニュートンの物理(光)学の導入から開かれたもので・・
 筆者の(電気磁気・情報通信などの知識による)主張は、中でも最新のもの・・が、思い上がりだったようです。

 人の目は、、外から光を受けて、一定の整理をして(センサー情報)として送り出します。
 頭脳(コンピュータ)は、この信号を受けとり、まず画像の再現・解析などの情報処理を行います。 さらにそれ以後の処理 (遠近・形・色・質感)・温寒・・)などの判断、や(危険通報・記録保存)などの後処理を行います。このとき脳は、解析結果を「色」票で知らせてくるのです。
 目は、受けた(光を信号に)にして神経に送り出すまでの仕事、頭脳はこの信号を受けて以後の処理を行う・・、ハッキリと分業化されているようです。
 これまで、目が直接(物を見たり判断する・・)と考えたから・・、複雑に現象が入れ混み、混乱してしまったようです。(皆は夫々の立場で、必死にやっていたと思うが・・)

「心理学派」は(物理を嫌って心理に逃げ込み・・)(科学派も電波オンチだから・・)と内心では・・、(なんと失礼!・なんと傲慢!な、自分だった)でしょうか・・(ホントに恥入る次第です、穴が在れば身を隠したい?・・)

 砂上の楼閣(色の虚塔)の崩壊は、確実ですが・・、「新色彩」は始まったばかり、此の儘、続けて行けるのでしょうか(これも潰れたら大変)(果たして、正しかったのでしょうか?)・・今更、降りることも出来ず(筆者は壊し屋ではナイ)・・責任の重大さに・・(タスケテー )

 原発災害から(色彩向きの大きな教訓)を学びました。(一度目を瞑ると何も見えなくなる)ということです。
 (予想された危険)をわざと無視して(事後には、想定外と逃げる・・)。始めの(小さな嘘)が(次第に大きく)なり・・、 そのうち(何処を向いた)のか(真実からどれほど遠い)のかが判らなくなるようですね・・「小さな軽視が、大災害の源」・・・
 自分向きの「精神訓話」が一つ増えました。これを糧に(ガンバル)ことにしましょう。

 以上、あちこちに話が飛びましたが、「新色彩光学」と銘打ったのは、従来の色彩学の踏襲ではなく、「新しい色彩学建設」への第一歩と思うからです。
 これまでは、従来の色彩学の土俵で、いろんな問題点を取り上げ、誤りを訂正する・・・立場でしたが
 これからは、旧色彩学は、基本的な誤り・・全ての(特に物理派の)組立ては虚構だ・・という立場から・・新しく色彩学を、自分たちの手で作り直そう・・と考えるのです。
 こんな大変なことが、老骨の自分がやり切れるなど・・毛頭、考えても居ません。
 皆さんの力を、お出し願わなければ、到底出来っこない!・・と思っています。
 その意味では、講義というより、新規建設のための(討論会)であり(作戦会議)の始まりになれば・・・ということです。
 以上、 宜しくご協力の程をお願いします。